シール印刷等では、多くの場合、塩ビシートやPETのシートといったシールの基材の上にインクジェットなどで印刷した後、表面にラミネートフィルムを貼って、耐久性や耐候性を高めます。
ラミネートのフィルムにも、PETや塩ビの素材があります。
それらは、一種のシールの様な物で、シール材料を作っているメーカーがそれらの基材に糊を付けた状態で供給しています。
ラミネートの材料には、コールド用とホット用という二種類があります。
コールド用は、ラミネートする際に熱をかけなくても貼れる物で、ホット用は熱をかけないと貼ることができない物です。
つまりコールド用は、常温で粘着性がありますが、ホット用は常温では粘着性がありません。
なので、ホット用は必ず熱をかけて材料に貼り付ける必要があります。
ラミネートをする機械は、シール材料とラミネート材料をゴム製の二本のドラムの間に通して圧着する仕組みになっているのですが、ホット用のラミネートをする場合は、そのドラムに仕込んであるヒーターが発熱し、熱をかけることができます。
コールド用のラミネート材料を使う場合でも、ホット用を使う時と同じように熱をかけることができます。
この場合は、「熱貼り」と呼んでいます。
コールド用の材料であっても、熱をかけることにより、糊と基材がやわらかくなり、より密着性が上がります。
特に、UVインクジェット印刷の場合は、インクに厚みがあるので、インクがのっている所とのっていない所の境界に段差ができるので、「熱貼り」によって、追従性が増し、よりきれいにラミネートすることができるのです。