立体樹脂成型品の位置合わせ

UVインクジェット印刷では、立体的な樹脂成型品の印刷依頼がよくあります。

そこでよく問題になるのが印刷の位置合わせです。

世の中にはありとあらゆる形の樹脂成型品があります。

その品物に印刷する場合には、インクジェット印刷に限らず、決まった位置に文字や絵柄を配置しなければなりません。

立ち上がりが垂直な単純な箱型あれば何の苦労も無いのですが、多くの場合は上部にアールがかかっていたり、立ち上がりが斜めになっていたりします。

広い面にポツンとパターンがある場合は、ある程度の位置ずれは許容されるのですが、ボタンやスイッチ、LEDの穴といった加工形状とパターンとの位置が近い場合、ちょっとしたずれでも目立ってしまうので、正確な位置合わせが不可欠となります。

位置合わせの作業としては、とりあえずは品物の外形と穴等との位置関係を実測して、インクジェット機に送るデータ上でおおよその再現しておきます。

次に、実際に品物を印刷する位置にセットし、品物の上に薄い透明な保護フィルムを貼り付け、その上から印刷してみます。

すると、(大抵は一度で合うことは無いので)正しい位置とのずれが計測でき、そのずれをインクジェット機に送るデータにフィードバックして修正し、再度保護フィルムの上から刷ってみるわけです。

この方法だと、位置合わせのためだけに品物を犠牲にすることもありません。

弊社にあるフラッドベッドのUVインクジェット機は、位置精度に関しては(完璧ではありませんが)実用レベルの再現性があるので、数度この作業を繰り返すと、正確な位置を再現したデータが出来上がります。

治具を使って複数の品物に印刷する場合も、基本的にはこの方法で位置決めを行うことになります。
 

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